障がい者の知られざる性の実態「セックスボランティア」<書籍レビュー>
こんばんは。妖子です。
私の性に関する価値観を劇的に変えた一冊です。
10年前に読んだ感想と、10年後に読んだ今の私の感想をシェアしていきます。
☆基本情報☆
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<<タイトル>>セックスボランティア
<<ジャンル>>社会派ルポ
<<作者>>河合香織
<<出版社>>新潮文庫
<<完結年>>2006年
<<見どころ>>五体満足の人間が知るべき過酷な現実
10年前の感想
知られざるシリアスな社会問題の一部を文書化したタイトル。
この本に出会うことがなかったら、こんな現実知ることもなかった。
だからといって、私に出来ることは何もない。
五体満足に生まれてきたことに感謝することだけ。
無力すぎて、過酷すぎて。
障害者(この言葉は好きではないが)の性問題を切り口に
障害者を含むすべての人間に共通する テーマを顕示していると思う。
全身動けなくなった障害者でも、
性器だけが健常者以上に機能する真実に
思いを巡らせたことはなかった。
それがどれだけ自然で、残酷なことか。
全身が動かない。すなわち自慰行為ができない。
障害者同士、もしくは障害者と健常者の結婚と性生活、
障害者専門風俗店・出張ホスト、
性行為実践セラピー
見たことも聞いたこともない世界にただただ驚愕。
日本はそれじゃなくても、性への問題には閉鎖的。
皆が皆他人事。 性病だって、セックスだって、避けて通れないのに
自分のこととして捉えられない。それどころか、悪しきものとして排除する。
どう変わっていくべきなのか、
この本でベクトルの向きさえ揺らいでしまった。
デリケートかつ、深刻な問題。
10の読者がいたら、10の受け止め方がある。
各々で読んで、熟考すべきだと思います。
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10年後の私の反応
今よりしっかしているのではないでしょうか?笑
10年前は、まさか妖怪になって、twitterで性の発信を始めるなんて思ってもみなかったけれど、やはり当時から表に出てこない性の問題には敏感だったようです。
この本の内容は10年経ってもよく覚えています。
ひたすら衝撃だった。
五体満足の我々が、いかに無防備で、無知で、贅沢な環境に置かれているか。
相手がいなけりゃ、おもちゃで好きなだけ自慰行為する。お金出せば、風俗行ける。好きな時に、好きな人とセックスできる。
それだけ恵まれた環境の上で、性病だ、妊娠だとぎゃーぎゃー騒ぐ。
自分達で取捨選択できるシチュエーションが圧倒的に多いはずなのに(コンドームするとか、検査行くとか)。
自分の中に存在する性の問題は、氷山の一角なんだな、と思わせてくれた一冊。
そして、当時よりも知識は増えているはずだが、まだまだ精進しようと思わせてくれた10年前の私に感謝。
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