漫画レビュー「海賊と呼ばれた男」石油で日本の戦後復興に命をかけた一人の男の物語
久しぶりに胸に響くビジネス漫画を読みました。
元ネタは小説で、V6の岡田君主演で映画にもなりましたが、断然マンガがおすすめ。
☆基本情報☆
<<タイトル>>海賊と呼ばれた男
<<ジャンル>>実話・ビジネス
<<作者・作画>>百田尚樹・須本壮一
<<連載誌>>イブニング(講談社)
<<完結年>>2016年
<<見どころ>>鳥肌たちっぱなしの男臭い実話・生き様
<<ネタバレ>>なし
10秒でわかる海賊と呼ばれた男
本作の主人公で、小さなローカル商店石油の店主をつとめる国岡鐡造。
モデルは出光石油の創始者。
日本の将来のため、人間の尊厳のため、どんな苦難にも屈することを許さない怒濤の一生と商店の波瀾万丈なビジネスの軌跡を描く。
鳥肌たちっぱなし。男達の信念に思わず目頭が熱くなる!!!!
私は文字の多い漫画が嫌いです。もはや漫画じゃないもん。
この海賊と呼ばれた男も例外ではありません。
戦時中および戦後の国際情勢や石油をめぐるお堅い話の注釈がつくので、とにかく文字が多い。
しかし
もはや、この物語に夢中になるのに、文字の多さなど問題ではありませんでした。
冒頭から貫禄と男臭さに打たれ、出てくる登場人物の真摯っぷりと敏腕ぶり、火傷しそうなほどの情熱に完全にノックアウト。
一言で表すなら「とんでもなく格好いい」のです。
どこまで実話でどこまで脚色か、誰にもわかりません。
でも、いち読者として、もはやフィクションか否かは問題ではありません。
「利益のためではない。日本のためだ。倒産しても構わない」
名言の嵐です。心打たれる言葉ベスト3がきっと見つかるでしょう。
食うか、食われるか。倒産覚悟で挑む必死の攻防戦に息を飲め。
世界という名のチェスボード。
何手も先を読み、俊敏にコマを進める。
その豪快で研ぎ澄まされた決断力、世界が舌を巻く俊敏力、一本筋の通ったぶれない信念。
全10巻、ずっとこれの繰り返し(笑。
息つく暇も与えてくれません。ページをめくる手がとまらないので要注意。
武器も、髷(まげ)も持たない侍達がここに!!
時には日本政府を、時にはアメリカを、時には世界を相手に戦い、信念を貫き通したまさに昭和を生きる侍たちがここにいます。
男性はもちろん、働く女性にも是非読んで頂きたい胸熱な作品です
これが好きならオススメ
●黒澤あきら監督作品
●ワンピース
(海賊は関係ありません。ルフィの信男くさい信念の大ファンだという方は間違いなく楽しめます)